【読んだ】極上のひまつぶし/『論理パズル 「出しっこ問題」傑作集 論理思考のトレーニング』

ちなみに極上の「ひつまぶし」は名古屋名物 ひつまぶし「あつた蓬莱軒」でどうぞ。


論理パズル本を複数冊出している小野田博一氏著作のうちのひとつ。
いわゆる「アタマの体操」系の本。


論理パズルの意味や意義、効果についてはよくわからないが、そんなことはこの際どうでもいい。
本書を開けば第一級のひまつぶしができること間違いなしだ。

むきー!ってならないのがイイ

論理パズルは「なぞなぞ」ではない。いわゆる「ちょっとイジワルな」解き方は要求されない。

提示された問題文をすなおに読み、その条件下で論理的に適切に導き出せる結論はなにかを考える。解けなかったなぞなぞの答えをみて「えー!こんなのずるいよー!むきー!!」と思うようなことはない。
発想のユニークさではなく、筋道立てて考えられるかどうかが鍵だ。

掲載されている問題をひとつ紹介しよう。

菜々がカゼをひいているとき、絵里香はカゼをひいていません。
では、絵里香がカゼを引いているとき、菜々はカゼをひいていない、といえるでしょうか?
(p. 19、「3.菜々のカゼ」)

どうだろう。私は「菜々はカゼをひいていない、とはいえない」と考えた。






これは間違い

あああああああまんまと引っかかったよわたし!!!!!!!(なぞなぞ的に引っかかったというより、「そう考えがちだよねー」という思考パターンにはまった、という意味で)。

肝心の答えはCMのあと本書のなかで!!

こういった苦しくも楽しい問題がたっぷりだ。

一問数分、極上のひまつぶし

収録問題数は60問。最後の10問ほどが「超絶難問」で難しいが、一方それまでの問題は数分じっくり考えれば答えを出せそうな問題が並ぶ。この数分というのが私にとってはちょうど良く感じられる。

というのも頑張れば数分で解ける!となれば、トイレで用を足しながら一問、降車駅まであと一駅の電車内でまた一問、早く着きすぎた待ち合わせ時間までのあと10分でもう一問*1

気軽に開いてひまつぶしができる。しかもアタマ使うし、解けると快感。精神衛生上、非常によい暇つぶしだと思う。

また、同じような考え方を適用して解いていく問題が繰り返し出題されるので、問題を解きつつ自分の成長(?)を感じられたりもする。

欠点は、答えが透けること!!

本書に収録されている論理パズルはとてもおもしろくて、本書をどんどんひとに薦めたい。
だが、1点不満がある。というか本書を手に取ったら気をつけてほしいことがある。


それは、答えが透けて見えることがあることだ。
本書は見開き1ページのうち、左ページに問題が掲載され、その裏(次のページ)にその問題の解答が掲載されている。そしてその左に次の問題が・・・という構成になっている。

が、問題ページを見ていると、その裏(次のページ)に書かれている回答が透けて見える。
もちろん論理パズルでは回答があっているか間違っているかではなく、その回答に至るプロセスを明確にすることが大事だ。しかしどうも答えが目に入ってしまうと問題に取り組むモチベーションは下がるし、目に入ってきた回答にしこうが引きずられるしで、いいことない。



というわけで問題を読むときは、「左ページの左半分」を手で隠しながら読むとイイよ!
雪かき終わったけど、外に出る気にならない人にお勧めだよ!(買いにも行けないけど)


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↑左手親指あたりに答えが透けて見えている。


論理パズル「出しっこ問題」傑作選―論理思考のトレーニング (ブルーバックス)

論理パズル「出しっこ問題」傑作選―論理思考のトレーニング (ブルーバックス)

*1:紙と鉛筆をお供に取り組んだ方がいい問題もいくつかあるので、そういう場合は外で気軽にとはいかないかも