仕事休んで気胸手術に行ってきた ―自然気胸入院記録その①:発症から入院まで
【はじめに】本エントリは私の個人的な入院・手術の記録です。当然ながら症状、病院の対応は一人一人異なることになると思います。体の調子が悪かったら本エントリ(や他ブログ)の内容をもとに判断するのではなく、専門医の判断を仰いでください。また治療についてもご自身が納得した上でその医療機関の方針に従ってください。
気胸入院記録シリーズ、本編にはいりますー。
まずは、発症から入院まで。
なんか胸が痛いなぁ・・・
ある木曜日、胸に違和感をおぼえる。胸の中央部分が痛む。ただ、そんなに強い痛みではなく、打撲のような痛みでもあったので、何かにぶつけたかな?昨日やった筋トレのせいで筋肉痛かな?などと考えていた。
その週の土曜日朝、ランニングをしようとしたら痛くて走れない。振動を感じるとずきんずきんと胸が痛む。表現しようとすれば、心臓がゆっさゆっさ揺れるような痛みだった。
心臓疾患の可能性もあると恐怖を感じ、引き返す。その日はとりあえず安静にしていた。
翌週の月曜日、とりあえず仕事に行こうとするも、通勤で歩くと痛い!振動を胸に感じるたびズキンズキンと痛む。咳が出たり、息苦しさがなかったため、気管支系の疾患ではないのでは、と推測。加えて、前屈すると胸の中で「コポコポ・・・」と音がした。今思えば胸腔内にたまった空気の音、もしくは肺に溜まった水の音だったのだろう。
心臓疾患だったら本当にシャレにならないし、とりあえず病院行こう!と決意する。定時ダッシュ後、近所の町医者に相談しにいった。そこで「数日前から胸が痛い。息苦しさは特にない。」と伝えたところひとまずレントゲンを撮ってみようとなった。
レントゲンを撮ると即「これは気胸ですね!安静にするか、入院して処置するか・・・どうしましょうか・・・」といわれる。えええなんだそりゃ!と思った。レントゲンを医者と一緒に見てみると、確かに左肺がちょっとつぶれているのがわかる。しかし気胸といわれてもなじみないし、息苦しさはなかったから呼吸器系かとは思わなかったよ・・・。
結局、大きな病院の紹介状を書いてもらうことに。次の日の朝に行ってくださいと指示を受ける。
そして総合病院へ
翌日(火曜日)、仕事を休んで地元の大きな病院に行く。ドクターの診断を待つ間、血圧などを測るのだがその際看護師さんに「今息苦しくない?!」と何度も聞かれた。気胸を発症した際には、息苦しくなるのが一般的なのかも知れない。私は結局、息苦しさは感じなかった。
ちょっと待ち時間があってやっと診察へ。
気胸治療で結構な症例をこなしているという先生は私のレントゲン写真を見ると、「確かに気胸で、左肺が少ししぼんでいます。ドレーン*1を入れるまでもないので、様子を見ましょう」とのこと。数日後にもう一度病院に行くことになる。
※ちなみにドレーンはこんな感じ(これは手術後に入っていたもので、ドレーンだけど処置で使うものかはわからないが)
金曜日、病院へ。もう一度レントゲンおよびCTスキャン*2を取る。
するとドクターに以下のように説明された。
ドクター「あまり治りがよくない。この前と比べて少しでも肺が膨らんでたらこのまま安静にするというのも手だけど、治ってないのをみると、時間がかかるかも知れない*3。それに自然治癒では再発の恐れがある。管を入れて肺を膨らますという方法もあるが、これも再発する可能性が高い。それに局所麻酔だから痛いんだ。CTでブラの位置ははっきりとうつらないんだけど、僕の経験からだいたいこの辺だろう、というのはある。手術をして、しっかり治すというのもいいんじゃないかな。手術以上の方法はないから、やっても良いかなとは思う」
うーん・・・どうするか・・・気胸は再発しやすいと聞くけど、私は初発だし・・・このまま安静にして再発しないことに賭けるのもありだ。でも、忙しい年度末とかに再発されたらたまったもんじゃないし・・・このまま再発を恐れて生活するのも嫌だな・・・仕事も落ち着いてるし、今しっかり手術するというのもありかな・・・あと、局所麻酔の痛いのは嫌だな・・・
などといろいろ考えた結果、入院して手術をお願いすることとした。先生もその決断に同調してくれた。
そして入院へ
さっそく手術日の調整を行い、次の週の火曜日入院・水曜日手術となる。
その後、採血・検尿・心電図の検査をし、看護師から入院についての説明(持ってくるものなど)を受ける。
費用のことを気にしたところ「支払限度額認定証」なるものがあるので、職場からもらってこいと言われる。これがあると、窓口支払いの1ヶ月上限が10万弱になるようだ(所得などによって異なる)。
→医療費が高額になりそうなとき | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会
金曜・月曜は普通に出勤する。無理して歩かなければ大して息苦しくもない。体調は悪くない。
ただ、いざ入院を決めるとちょっと怖くなってきた、というのが本音だ。
医者は「簡単な手術だからー」といっていたが(それは確かにそうなんだろうけど)、いざ入院手術を決めると上に書いたような採血等の検査があり、持ってくるものをそろえなければならない。そうしているうちに入院するということの実感がわいてきて
「ああ・・・やっぱり入院なんてやめればよかった・・・」
と何度も悩んだ。
そういうときは仕事休んで気胸手術に行ってきた ―はじめに - やすらか生活への)準備運動で紹介したような気胸体験記を記したブログを読んだり、「これで治しちゃえば、再発の確率減るし!!!」と何度も自分に言い聞かせていた。
結局入院までその逡巡は続くものの、退院したあとは「さっさと入院しておいてよかったなー」とは思った。
そして、いよいよ入院へ。
「入院一日目」につづく。
気胸入院記シリーズ
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